小さな作品シリーズ 「さかくら総本家」「思い出の夜桜」「夏と言えば蚊帳」

さかくら総本家

Japanese sweets shop SAKAKURA

幅485 奥行き355 高さ265mm
制作: 1997
作品設定: 昭和62年 5月(1987年)

和風ミニチュア作品第1号であり、私がお勤めさせて頂いていた老舗和菓子屋さん「さかくら総本家」さんです。職人さんの下で和菓子作りをしていた頃、上生菓子の感覚が粘土にそっくりだなあと感じ、家に帰り粘土で5ミリほどの和菓子を作ってみたのがきっかけです。その時私は52歳。第2の青春時代の幕開けです。

Photographer: 金子洋一


「思い出の夜桜」

Cherry blossoms at night

幅370 奥行き560 高さ420mm
縮尺: 1/20
制作: 2005
作品設定: 昭和44年 4月(1969年)

桜に関する作品が作りたいと思っていた時、幸運にも奈良県吉野を旅行する機会に恵まれました。花びらが舞い散る満開の夜桜の下を歩きながら「これだ!」と思い一気に制作しました。

Photographer: 金子洋一


「夏と言えば蚊帳」

A mosquito net for summer

幅430 奥行き390 高さ245mm
縮尺: 1/12
制作: 2006
作品設定: 昭和25年 8月(1950年)

雨季が終わり母が物置から取り出した蚊帳を竿に干すと、カビと麻の交じり合った夏の匂いがしました。うす緑色のごわごわした何てことない蚊帳ですが、蚊帳をつるすとその中の空間だけ別世界のようでした。姉と枕投げをしては母に怒られたものです。

Photographer: 金子洋一